WILD THINGS

Oct.17 2019

1983年の登場から、常にワイルドシングス最高峰のスペックを備えたアイコンとして君臨

 のちに夫婦となるジョン・ポーチャード、マリー・ムニエが1981年に設立したワイルドシングス。
アメリカ・マサチューセッツ州の登山家だった彼らは、冒険から得た経験から「LIGHT IS RIGHT」(軽く、タフでなければならない)をテーマに、数々の名作ギアを生み出していく。
その代表作といえば「DENALI JACKET」(デナリジャケット)だ。
1983年の登場から、常にワイルドシングス最高峰のスペックを備えたアイコンとして君臨する。

誕生当時から今日に至るまで、ほとんどデザインが変わっていない

 アルピニストのための防寒ギア、インサレーティドジャケットとして生まれたデナリジャケット。
アルパインクライミングやビレイ、1980年代後半からは南極の犬ぞりレースなどでも採用され、愛用するプロたちの意見を反映してマイナーチェンジを繰り返してきた。
またいち早く、中綿にプリマロフトを採用したことでも有名。
ダウン並みの保温性がありながら水に強い、画期的なインサレーションを備えたアウターであった。



 そしてデナリジャケットは誕生当時から今日に至るまで、ほとんどデザインが変わっていない。
首周りまですっぽり覆う大ぶりのフード、レイヤードしても動きやすいラグランスリーブ、
防風性とアクセス性に長けたバイアスのフロントポケットは、
いずれも実用的なディテールにしてデナリジャケットの顔となっていった。
こうした機能美による研ぎ澄まされたデザインも、デナリジャケットが名品と謳われるエッセンスの一つだ。

もっとも高機能なデナリジャケットは、非日常のアウトドアフィールドで本領を発揮する

 今日のモデルでは、世界最高レベルの透湿防水性を誇る3レイヤーシェル、「e Vent」を採用。
裏地はタフで滑らかに着脱できる、波型キルトのリップストップナイロンを使用している。
中綿にはプリマロフトを使い、温かくて水に強く、イージーケアなメリットがある。
またフロントポケットに加えて、裏地に2つのメッシュポケットを装備。
グローブや小物収納にも便利、構造もシンプルで扱いやすい。
現在のワイルドシングスのなかでも、もっとも高機能なデナリジャケットは、非日常のアウトドアフィールドで本領を発揮する。



 時代は移れど、完成度の高いデザインは、幅広いシーン、ユーザーのもとで活躍するファクターとなった。
シルエットは現代的に整えられ、無骨でミニマルなデナリの表情が、一段とアーバンユースに溶け込みやすくなっている。
フィールドでの機能、街に映えるスタイリッシュなルックス、普遍の存在でありながらデナリジャケットの進歩は続いている。

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