WILD THINGS

vol.2 - 前編 -
猪野正哉
Masaya Ino
焚き火マイスター
――今では焚き火マイスター、アウトドアライターとして活躍している猪野さん。以前はメンズモデルだったよね?
Masaya:そうですね。メンズノンノで専属モデルになり、その後は独立して活動していました。
――昔から焚き火やアウトドアは好きだったの?
Masaya:いや全然。むしろモデル仲間とは、山に行ったり焚き火する、意味がわからないね、なんて話をしている側だった(苦笑)。
――でも今では「たき火ヴィレッジ〈いの〉」の運営・管理をしたり、異色の経歴だよね?
Masaya:そうだね。ファッションモデルやってて、焚き火マイスターって珍しいよね。
――焚き火マイスターって資格なの?
Masaya:いや周りの人に、そう呼ばれるようになって、自然と肩書になっただけ。
――「たき火ヴィレッジ〈いの〉」はどういう場所なの?
Masaya:千葉市の実家が造園業をしていて、そこの森の一角を整備して、焚き火やキャンプを楽しめるスペースに整えた場所です。焚き火台があってテントも張れます。今はイベントや雑誌、メディアなどの撮影場所の提供のみで、一般開放はしていません。いずれはしたいと、少しずつ整備してるけどね。
――猪野さん自ら、整備してるの?
Masaya:そうですよ。焚き火に使う薪も、自分で木を調達してきて、薪割りしてます。 休日などに行って、プライベートでしてますね。重労働もあるけど、全然苦じゃないし、楽しいですよ。
自然の中にいると、自分っていかに小さいかを感じました。 するとメンタル的にも晴れやかになってきた。 登山って、ずっと登り続けてらんないんですよ。 疲れたら立ち止まったり、座り込んだり。来た道を振り返ったり。 ああ、人生もこんなことの繰り返しだなって、気付かされたんですよね。
――モデル時代は全然興味がなかったようだけど、どうして焚き火をするようになったの?
Masaya:もとを辿ると、モデルをしながら友人とアパレルブランドを立ち上げて、お店も始めたんですよ。それが結果的に失敗して、自分が大きな借金を背負うことになってしまったんです。もう極度の人間不信に陥ってましたね。それを見かねたのかな? 登山好きの友人が山登りに誘ってくれたんです。さっき話した通り、アウトドア、登山なんて全然気が進まないタイプだったけど、渋々行ってみたんだよね。そしたら、見事にハマっちゃって。
――それまた、どうして?
Masaya:うーん、おそらく山登りの手軽にできる達成感だったのかな? あとは自然の中にいると、自分っていかに小さいかを感じました。するとメンタル的にも晴れやかになってきた。登山って、ずっと登り続けてらんないんですよ。疲れたら立ち止まったり、座り込んだり。来た道を振り返ったり。ああ、人生もこんなことの繰り返しだなって、気付かされたんですよね。
――登山からアウトドアフィールド、焚き火などに興味が広がっていったの?
Masaya:そうですね。よく登山に行くようなって、キャンプをすることも増えて、そこで焚き火と出会い、その魅力に気付かされました。私はモデルをしながらライターもしていて、アウトドアに関する仕事、原稿のライティングが増えていって。すると編集者の人が、「千葉の土地を使って、何かやったら? 焚き火ヴィレッジなんていいんじゃない?」という話をしだして。自分自身、気軽に実家の土地で焚き火できたらすごい楽しそう、と思って 2015年に自分で作り始めました。
――では、ほとんど手作り?
Masaya:そうですね。焚き火台、ウッドデッキも作りましたよ。今は3台の焚き火台があるんですが、一つは見た目重視で作ってもらった、鉄の什器のようなものもあります。アウトドアギアってどうしても機能重視になりがちだから、見て楽しめるものもあったらいいなと思ったんですよね。
――イベントや仕事以外で、プライベートで焚き火することもある?
Masaya:しますよ。友人たちと焚き火の火で料理を作ったり、火を囲んでお酒を飲んだり、楽しいですね。ブランドが失敗して、さーっと引いていった人もいたけど、ずっと付き合いがあるモデル時代の仲間もよく来てくれます。彼らとは若い頃はクラブだったけど、今は焚き火。アウトドアなんて......って話してた僕らが、今こうして楽しんでるのはちょっと笑えるけどね(笑)。
アウトドアメディアで活躍しながら、「たき火ヴィレッジ<いの>」を運営し、今ではさまざまなイベント、メディア出演に多忙な猪野さん。次回は焚き火マイスターとしての活動、焚き火の魅力について聞いていきます。 - 後半 - 1月下旬公開予定
Profile
猪野正哉/Masaya Ino
アウトドアプランナー/焚き火マイスター 1975年千葉県千葉市出身。 浪人生時代に応募したオーディションに受かり、「メンズノンノ」専属モデルを 2 年間務めたのち独立。 ファッション誌を中心に、モデルやライターとして活躍するも、30を越えて活躍のフィールドを徐々にアウトドア業界へと移す。 2015 年から実家のある千葉市で、アウトドアスペース「たき火ヴィレッジくいの>」をスタート。 焚き火を中心に、幅広いアウトドアアクティビティを通じて、 自然や人の魅力と共存する怖さとの両面を伝える活動に勤しんでいる。 エネルギー源は、お酒とカレー。趣味はサッカー。
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